EBMの発祥の国での学生の学び【11日目】

渡米してから4人目の患者を無事自宅に見送りました。

呼吸困難を契機に新しく診断された心不全に対する腎機能と肺水腫のトレードオフを考えた適切なラシックスの投与量が決まっていない状態で、通常の半量でとりあえず退院させてしまおうという、非常にアバウトに思える方針で治療を終了した症例でした。

急性期の治療はめちゃくちゃ全力でやるけれども、後のケアは患者任せ、PCP (Primary Care Physician; かかりつけ医的な)任せなアメリカ医療の一面を見た気がしました。

ただまあ、病院でしかできない治療をしないなら、いつまでも居残っても感染症を拾うだけで意味がないという方針には頷けます。日本のお年寄りなんて、何しに病院来てんねん!みたいな人結構いますからね笑

こんな話から入っておいてあれなのですが、今日はEBMのプレゼンがありました。

EBMは医療関係者なら誰でも聞いたことのある言葉だと思いますが、evidence-based medicine、すなわちエビデンスに基づいた医療のことを指します。「EBMに基づいた医療」は二重表現の誤用ですので、混同しないようにご注意を。

多くのエビデンスの出づる国であり、EBM発祥の国でもあるアメリカ。病棟に出た医大生はチームのメンバーの前で「EBMのプレゼン」をすることが多いということでした。

形式はもちろん学校やAttendingによって様々あると思いますが、私のいるところではそんなにかしこまったものではなく結構くだけた感じで、机を囲んで5〜10分、時々質問やコメントを受けながら読んできた論文について話すというものでした。

資料はA4の紙1枚。意外とコンパクト…

1回目だったということもあり、最新のトピックではなく面白みはあまりありませんが、Internが勧めてくれたCOPT急性増悪に対するステロイド投与期間に関するREDUCEという論文を紹介してみました。

論文の紹介で特に個人情報もないし貼ってみる、の巻。

相方のMed studentにお昼ご飯のタイミングで軽く試問をしてもらったのですが、主に聞かれたのは研究に穴がないかということと、患者にどう応用するのかということ。後は短い時間で話し終えろというアドバイスをもらいました。

つまらない研究だということは自覚していたので笑、アメリカ全土で毎年COPDによる入院が600,000件あって、トータルで32,000,000,000ドルの治療費がかかっているという豆知識を披露したり、患者の話を少し長めにしたりして興味を引きながらつなぎました笑

ちなみに相方の発表は新しい薬についてだったのですが、治療のコストや応用した場合のメリットについて活発な意見交換がなされました。

私の発表に対しては、Limitationとして述べた「この研究では全症例に対して予防的な抗菌薬投与をしていたけど、実際の現場では違うよね」という話から現場での抗菌薬の使用に関して結構盛り上がり。

上の先生たちと近い距離で、EBMのキモどころを理解していくのがこの指導の特徴なんだということを感じました。

国際認証のためだけに形式的にどんどんポリクリが長くなっていく現象に一石を投じたい。

チーム構成の記事に書いたような(全く同じということはないと思いますが笑)本物の屋根瓦教育を経験できる研修病院に行きたい。

そんな思いを感じている今日この頃です。

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