AIは医療の質を如何にして高めるか/医療はどこを目指すのか

授業最終日だった昨日は、名門某T大&K大教授の先生の講義でした。
30代半ばでT大教授になられただけあって本当に天才的な思考・論理展開の授業が行われ、文字通り感動した授業でした。ICT・AI・IoTなどのシステムを活用する未来について、現在までの到達点や今後の課題についての分かりやすいお話でした。

ということで今日は久々(前回はこちら)の、思ったことをひたすら書く問題提起回です。

まずはAIについて。

AIに何かを判断させるには、状況と明確な答えの組み合わせを与え続けないといけません。Google photoで自動で写真を分類してくれるのも、facebookでいくつかタグ付けしておけば後は自動でタグ付けされるようになるのも、その類でしょうか。
そのため皮膚科では、写真から診断を下す段階において、すでにAIが画像診断のプロフェッショナルと同等の力を持っていると言われている一方で、電子カルテなど症状を解読することについては、全く訳に立ちそうにない、というようなお話しでした。

聞いていると、昔参加した医療系のアイデアシンキングの合宿で、面倒な作業の部分を何でもかんでも「ここはAIにやってもらいます」みたいに言っている人が多くて、何かちょっと違うな~何が違うんだろうな、と思っていたのが思い出されました。

人間の医師は細かい値の解読・計算・管理ではなく、問診や身体診察からどんな検査が必要か考えることや複雑な所見の診断、患者のケアといったところにより集中するようになるでしょうか。またAIの精度を高めるためにはネットも活用して多施設共同で開発を進めていかなくてはならないので、全体をコーディネートする、AIなどの仕組みに精通した医師が必要になるんじゃないかという気がしました。やってみたい…

医療の質について。

個人については、エビデンスを沢山覚えているのがいい医者という時代は終わり、そのエビデンスを読み解き、目の前の患者さんに応用する力が求められるようになっていくだろうとのことでした。標準治療から逸脱する必要がある場合はあるはずだが、その時は明確な理由を持って行うこと、そして治療成績という結果と向き合うことが大切、当たり前ですね。
今までは、一旦地位を獲得してしまえば「難しい患者が集まるから死亡率が高いのは仕方ない」で済んでいたところを、確実にエビデンスのある治療を行えているか等でバッサリと評価されるようになっていくそうです。

個人的に興味を持ったのはこれと関連してガイドラインについて、今までは作りっ放しだったものが、現場との乖離や実際に医療の質が向上したかどうかを把握し、今後に繋げていくようになっていくというところでした。医療の質やガイドラインと関係するエビデンスの研究に携わりたいと思っていたのでワクワクした一方で、これらを把握するには一体どれだけの労力がかかるのだろうかと、不安に思う部分も大きかったです。

全体としては、高度な治療を行う施設を絞り、地域の病院群が強みを出し合いあたかも1施設かのように機能するデザインに進んでいくことが必要ではないかというお話がありました。
この辺については診療科ごとになれる人数が決まっているアメリカとかのプログラムがいいのかな、と思っちゃいますけどね。絞る段階で絶対利権の問題とかで頓挫するところが多そう。

「2035年、日本は健康先進国へ」(厚生労働省 保健医療2035提言書
最後に登場した厚生労働省のビジョン。新専門医制度の話とか聞いていると滅茶苦茶だし、受動喫煙もグダるし国会は何話し合ってるのか分からないし政治に関してかなり不信感があり、「あーはいはい」という感じで見てみたら、意外と面白くて引き込まれちゃいました(笑)

5つの「考え方の転換」
量の拡大→質の改善
インプット中心→患者の価値中心
行政による規制→当事者による規律
キュア中心→ケア中心
発散→統合

どれも共感できたのですが、特に3番目の「行政による規制→当事者による規律」については、かなりチャレンジングですが面白そうでした。
医療の質の話と被ってしまうのですが、イギリスは質改善を一旦は医師たちのの自主性に任せたものの失敗し、医師のパフォーマンス評価を公表する策に出たが、これも失敗に終わったそうです。一方日本は、匿名のもとでじっくり聞き取り、改善策の提案等を行い、実際に改善が出来たとのこと。

これは素晴らしいと思った一方で、小林麻央さんに滅茶苦茶な”治療”をした所謂”代替医療”のクリニック(もうほとんど公になってしまったようなものだと思うので例として使わせていただきます)や、白血病患者などに使う貴重な臍帯血を美容のために使うクリニック等、そもそも質の良い医療を行うつもりがなく困っている人たちからお金を巻き上げようとしているだけの医師たちには全く効果がないんだろうな、という思いが芽生えました。
実際にこの件で先生にも質問したのですが、やはり我々にできることは、本物の医療の質を改善し、患者さん1人1人にしっかり向き合い、安心を与えそれらに付け入る隙を与えないことなんじゃないでしょうか。そんな医師に私はなりたい。

以上大変長文で失礼いたしました。
誹謗中傷は嫌だけど、メッセ等あれば是非。
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